アルゼンチンの概要
アルゼンチンは、南アメリカに位置している国で、首都はブエノスアイレスです。
日本語での正式な名称は、「アルゼンチン共和国」となります。
漢字では「亜爾然丁」「阿爾然丁」「阿根廷」「亜尓然丁」などで表記され、漢字1文字で「亜」や「爾」で表されます。
穀物や牛肉などが主要な産業であり、ワインなども輸出しています。
南米に位置してはいますが、ヨーロッパに大きく影響を受けた文化をもっています。
補足とまとめ
- まとめ→南アメリカに位置しており、首都はブエノスアイレス。漢字では「亜」や「爾」で表記される。穀物や牛肉、ワインなどが盛んで、ヨーロッパ的な一面ももつ。
アルゼンチンの面積・人口・人口密度
面積:約2,780,000k㎡
人口:約45,200,000人 人口密度:約16.2人/k㎡
補足とまとめ
- 面積参照→アルゼンチン基礎データ|外務省より。
- 人口参照→世界人口白書2020年版より。
アルゼンチンの由来
アルゼンチンの名称の由来は、銀が関連しているとされています。
「アルゲントゥム(Argentum)」がラテン語で銀を意味しており、それが転じたものとなります。
昔にこの地へとたどり着いたスペイン人によって、銀の山脈があると知られるようになりました。
アルゼンチンにはラプラタ川がありますが、これは銀の川を意味する名称となっています。
この出来事にちなんで、現在の名称と変わっていきました。
補足とまとめ
- ラプラタ川→アルゼンチンだけではなく、ウルグアイなど他の国もまたぐ大きな川。
- まとめ→国名の由来は銀にちなむ。スペイン人によって銀の山脈が広まったことから、ラテン語で銀を表す「アルゲントゥム」が転じて生まれた。
アルゼンチンの地域区分
アルゼンチンの地域区分は、いくつかの分け方があります。
5~7の地域で分けられることが多く、今回見ることの多かった6地域を紹介します。
北西部地域
アルゼンチン北西に位置し、「カタマルカ州」「サルタ州」「トゥクマン州」「フフイ州」「ラ・リオハ州」があります。
グラン・チャコ地域
アルゼンチン北東よりに位置し、「サンティアゴ・デル・エステロ州」「フォルモサ州」があります。
メソポタミア地域
アルゼンチン北東に位置し、「エントレ・リオス州」「コリエンテス州」「ミシオネス州」があります。
クージョ地域
アルゼンチン西部に位置し、「サンフアン州」「サンルイス州」「メンドーサ州」があります。
パンパ地域
アルゼンチン東部に位置し、「コルドバ州」「サンタフェ州」「ブエノスアイレス州」「ラ・パンパ州」があります。
パタゴニア地域
アルゼンチン南部に位置し、「サンタクルス州」「チュブ州」「ティエラ・デル・フエゴ州」「ネウケン州」「リオネグロ州」があります。
補足とまとめ
- 地域区分について→今回の例はあくまで一例であり、用途などによって区域の数、含んでいる州が変わることもあります。
- サンティアゴ・デル・エステロ州→上の地図のように、「エストロ州」と表記されることもある。
- コリエンテス州→上の地図では「コリエンテウ」表記。
- メンドーサ州→上の地図では「メドサ」表記。
- 北東地方→グラン・チャコとメソポタミアを含めて北東地方と呼ばれる。
- まとめ→よく見られるもので、6つの地域に分けられる。首都のブエノスアイレスはパンパ地域に位置している。
アルゼンチンの気候
アルゼンチンの気候は、土地が南北に長い影響もあり、地域によって大きく変わります。
比較的温暖な、温帯と呼ばれる気候区分の地域が、広い範囲を占めているようです。
3月~5月
3月はまだ暑い地域も多いですが、5月頃にかけてだんだん涼しくなってきます。
5月の時点で厳しい寒さとなる地域もあり、差は結構大きくでてきます。
6月~8月
この時期が冬となり、南アメリカ大陸の中でも特に厳しい寒さとなる地域もあります。
南部の地域、特に山岳地帯は大雪となる日もでてきます。
9月~11月
暑さがだんだん気になる時期で、過去には南アメリカにおける歴代最高気温を10月に出したこともあります。
10月頃には降水量も増える地域が多い傾向にあります。
12月~2月
この時期が夏となり、北部では高温多湿となることが特徴です。
また、中央部では竜巻や雷雨などに注意が必要となってきます。
補足とまとめ
- まとめ→アルゼンチンの気候は温帯の地域が多いが、南北に長いことから大きく特性は変わる。3月~5月は地域による気温差が大きく、6月~8月は冬で南部では大雪となることも。9月~11月は地域によって厳しい暑さが始まり、12月~2月は夏で雷雨などが起きやすい地域もある。
現在のアルゼンチン大統領
現在のアルゼンチン大統領には、アルベルト・フェルナンデスさんが就任しています。
1959年(昭和34年)4月2日生まれ、アルゼンチンのブエノスアイレス出身です。
2019年(令和元年)12月10日より大統領を務めており、今回初当選となります。
大学では法を学んでおり、卒業後は市議会などに出入りしていました。
その後様々な役職につき、ブエノスアイレス市議会議員や内閣官房長官を務め、大統領となりました。
補足とまとめ
- まとめ→2019年から、アルベルト・フェルナンデスさんが就任している。
アルゼンチンの国章・国旗
アルゼンチンの国章
1944年(昭和19年)4月24日に、現在の国章が制定されました。
青色と白色は、それぞれ空やラプラタ川を表しており、国民のシンボルとされています。
中央の手は州の連合を表現しており、パイクと呼ばれる槍を握っています。
その上にあるものは「フリジア帽」で、これは自由の証として用いれてきました。
それらを囲んでいるのは勝利のシンボルとなる月桂樹で、上部にはアルゼンチンのシンボル「五月の太陽」が描かれています。
アルゼンチンの国旗
19世紀(1801年~1900年)に、現在の国旗が制定されました。
白色を上下に青色で挟んだデザインで、中央には太陽が描かれています。
太陽は国章と同じく、シンボルである「五月の太陽」となります。
そして、色は五月革命で被られていた帽章の色にちなんでいます。
デザインの変遷も何度かあり、使用用途によっては五月の太陽は省くこともあるようです。
補足とまとめ
- 五月の太陽→独立のきっかけとなる五月革命が起こったことにちなむとされる。
- 国旗制定年→デザインの変遷の関係だと思うが制定年をいくつか見受けられた為、今回19世紀と表記する。
- まとめ→1944年に国章が、19世紀に国旗が制定された。国章は青と白を使用し、中央には握手する手と槍、自由を示す帽子が描かれ、シンボルとなる太陽と月桂樹が採用される。国旗は上から青、白、青の色を使用し、中央には太陽が描かれる。
アルゼンチンのシンボルになっている鳥・花・獣
アルゼンチンの国鳥「セアカカマドドリ」
1928年(昭和3年)、アルゼンチンの国鳥にセアカカマドドリが選ばれています。
現地では別名「オルネーロ」と呼ばれており、スペイン語由来となっています。
これは、かまどのような巣を作ることから名付けられたそうです。
アルゼンチンの国花「セイボ」
1942年(昭和17年)に、アルゼンチンの国花としてセイボが制定されました。
日本ではアメリカデイゴの名で広く知られています。
1910年(明治43年)には、国花を決める動きがあったそうですが、紆余曲折を経て正式に決まりました。
アルゼンチンの国獣「ピューマ」
時期は不明ですが、アルゼンチンの国獣としてピューマが選ばれています。
主にアメリカ大陸に分布しており、絶滅の恐れもあるほど個体数は激減していました。
ピューマの特徴として、様々な環境下でも生息できるほどの適応能力を持つことが挙げられます。
補足とまとめ
- まとめ→1928年に国鳥「セアカカマドドリ」1942年に国花「セイボ」時期は不明だが国獣「ピューマ」が選ばれている。
アルゼンチンの国歌
アルゼンチンの国歌
1813年(文化10年)5月11日に、アルゼンチンの国歌として採用されました。
作詞は詩人のビセンテ・ロペス・イ・プラネスさんが担当をしました。
作曲は作曲家である、ブラス・パレーラさんによって作られています。
採用から現在の形になるまで何度かタイトルの変更や、歌詞などの変更がされてきました。
比較的長い国歌であり、最後まで演奏されることはほとんどないそうです。
補足とまとめ
- まとめ→1813年5月11日に「アルゼンチンの国歌」が採用。現在に至るまで、何度か変更が加えられている。
アルゼンチンの世界遺産
アルゼンチンの世界遺産は11件登録がされています。(文化遺産:6件 自然遺産:5件)
今回はその中から5件ピックアップしたものを紹介します。
ロス・グレシアレス国立公園
1981年(昭和56年)に、世界自然遺産として登録されました。
アルゼンチンのサンタクルス州に位置している国立公園となります。
ロス・グラシアレスは、スペイン語で氷河群を意味する言葉となっています。
その名称の通り氷河が有名であり、代表的なものとして、「ウプサラ氷河」「スペガッツィーニ氷河」「ペレト・モレノ氷河」などがあります。
その中でもペレト・モレノ氷河は人気があり、観光名所の1つとして知られています。
イグアス国立公園
1984年(昭和59年)に、世界自然遺産として登録されました。
アルゼンチンのミシオネス州北部にあるイグアス県に位置しています。
ブラジルとまたがっている為、ブラジルにも同じ名称の世界遺産があります。
有名な場所としては、やはりイグアスの滝が挙げられ、あまりの轟音、迫力に「悪魔の喉笛」といった名称がついているスポットも存在します。
その他、多種多様な動物や植物が分布しており、稀少とされる生物も生息しています。
バルデス半島
1999年(平成11年)に、世界自然遺産として登録されました。
アルゼンチンのチュブ州に位置している半島で、世界遺産の範囲が大半を占めています。
様々な生物が暮らしていることから、生態系が評価されています。
一時期は生息数が激減した種類の動物もいましたが、回復させるために保護活動も行われました。
鯨やイルカが見れる「ホエールウォッチング」が観光した際の名物となっています。
ケブラーダ・デ・ウマワーカ
2003年(平成15年)に、世界文化遺産として登録されました。
アルゼンチンのフフイ州に位置しており、河川の侵食でできた渓谷となります。
この地の風景は、かつての植民地の時代の名残とされています。
教会などの昔の建造物なども残されており、歴史的な価値が認められています。
観光地としても栄えており、南米のグランドキャニオンといった名称も付けられました。
リオ・ピントゥラスのクエバ・デ・ラス・マノス
1999年(平成11年)に、世界文化遺産として登録されました。
アルゼンチンのサンタクルス州に位置しており、手形が印象的な洞窟がある遺跡群となっています。
このクエバ・デ・ラス・マノスは「手の洞窟」といった意味を持つとされます。
これら手形は9000年以上前のものとされており、手形をつける際に使用されたパイプなども見つかっているようです。
また、洞窟の壁画は手形だけではなく、動物や太陽など様々なものが描かれています。
補足とまとめ
- 国立公園→保護などを目的に国が指定した自然公園。
- グランドキャニオン→アメリカになる峡谷。
- まとめ→アルゼンチンの世界遺産は、文化遺産が6件、自然遺産が5件の計11件が登録されている。
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