アゼルバイジャンの概要
アゼルバイジャンはユーラシア大陸のアジアに位置している国で、首都はバクーになります。
正式には「アゼルバイジャン共和国」といった名称になります。
漢字では「亜塞爾拝然」「阿塞拜疆」などで表記され、1文字で「是」と表されます。
国民のほとんどがイスラム教といわれていますが、他の宗教の人々も少数ですが存在しています。
天然の資源も多く、バクー油田の石油などが広く知られています。
補足とまとめ
- まとめ→ユーラシア大陸、アジアに位置しており、名称は「アゼルバイジャン共和国」。首都はバクーで漢字で「是」と表記される。石油などの資源が豊富。
アゼルバイジャンの面積・人口・人口密度
面積:86,600k㎡
人口:10,139,175人 人口密度:約117人/k㎡
補足とまとめ
- 面積参照→アゼルバイジャン基礎データ|外務省より。
- 人口参照→アゼルバイジャンの2020年の人口ピラミッドより。
アゼルバイジャンの由来
アゼルバイジャンの名称の由来には諸説あり、現在定説はないようです。
一説には「アトロパテス」に由来しているとされています。
アトロパテスは紀元前に存在していたメディア王国を統治していた人物です。
支配していた地域は「アトロパテネ」と呼ばれ、これらは火の守護者などの意味をもっていたようです。
また、ペルシャ語で火と土地を意味している単語から転じて誕生した説もあります。
補足とまとめ
- まとめ→由来には諸説あり、火の守護者などを意味する「アトロパテス(アトロパテネ)」や火と土地を意味するペルシャ語から生まれた説などがある。
アゼルバイジャンの地域区分
アゼルバイジャンは大きく分けると、10の地方に分類されます。
アブシェロン地方
アゼルバイジャン東部に位置する半島で、「バクー」「スムガイド」「アブシェロン県」「フズィ県」があります。
グバ=ハチマズ地方
アゼルバイジャン北東に位置し、「シヤザン県」「シャブラン県」「ハチマズ県」「グサル県」「グバ県」があります。
山岳シルヴァン地方
アゼルバイジャン東部(中央寄り)に位置し、「イスマイル県」「アグス県」「シャマフ県」「ゴブスタン県」があります。
シャキ=ザガタラ地方
アゼルバイジャン北部に位置し、「バラキャン県」「ザガタラ県」「ガフ県」「シャキ県」「オグズ県」「ガバラ県」があります。
アラン地方
アゼルバイジャン中央に位置し、「ハジュガブル県」「サリヤン県」「ネフトチャラ県」「サビラバド県」「サアトル県」「ビラスヴァル県」「キュルダミル県」「イミシュリ県」「ベイラガン県」「アグジャバディ県」「バルダ県」「イェヴラフ県」「ミンゲチェヴィル」「アグダシュ県」「ギョイチャイ県」「ウジャル県」「ザルダブ県」があります。
レンキャラン地方
アゼルバイジャン南東に位置し、「ジャリラバド県」「ヤルディムリ県」「マサッル県」「レンキャラン県」「レリク県」「アスタラ県」があります。
ギャンジャ=ガザフ地方
アゼルバイジャン北西に位置し、「ガザフ県」「アグスタファ県」「トヴズ県」「シャムキル県」「ギャダベイ県」「サムフ県」「ギョイギョル県」「ギャンジャ」「ダシュキャサン県」「ゴランボイ県」「ナフタラン」があります。
高地カラバフ地方
アゼルバイジャン南西(中央寄り)に位置し、「タルタル県」「アグダム県」「ホジャヴェンド県」「フィズリ県」「ジャブライル県」「シュシャ県」「ホジャル県」「ハンケンディ」があります。
キャルバジャル=ラチン地方
アゼルバイジャンの南西に位置し、「キャルバジャル県」「ラチン県」「グバドル地区」「ザンギラン県」があります。
ナヒチェヴァン地方
アゼルバイジャンの更に南西に位置し、「サダラク県」「バベク県」「ジュルファ県」「キャンギャルリ県」「ナヒチェヴァン」「オルドゥバド県」「シャフブズ県」「シャルル県」があります。
補足とまとめ
- フズィ県→上の地図では「ヒジ」表記。
- シヤザン県→上の地図では「シアザン」表記。
- イスマイル県、アグス県、シャマフ県→上の地図では「イスマイリ」「アース」「シャマヒ」表記。
- バラキャン県、オグズ県→上の地図では「バラカン」「オーウズ」表記。
- ハジュガブル県、サリヤン県、サアトル県、アグジャバディ県、ミンゲチェヴィル、アグダシュ県、ギョイチャイ県→上の地図では「ハジガブール」「サルヤン」「サートリ」「アージャバディ」「ミンガチェヴィル」「アーダシ」「ゴイチャイ」表記。
- マサッル県、レンキャラン県→上の地図では「マサリー」「ランカラン」表記。
- アグスタファ県、シャムキル県、ギャダベイ県、サムフ県、ギョイギョル県、ダシュキャサン県→上の地図では「アースタファ」「シャムキール」「ガダバイ」「サムフー」「ゴイゴル」「ダシカサン」表記。
- アグダム県、フィズリ県、ホジャル県→上の地図では「アーダム」「フュズリ」「ホジャリ」表記。
- キャルバジャル県、グバドル地区→上の地図では「カルバジャル」「グバドリ」表記。
- キャンギャルリ県→上の地図ではカンガルリ表記。
- 上記の違う表記について→訳仕方の問題と思うが、それぞれの読み方で見られたので両方掲載。
- まとめ→アゼルバイジャンは10の地方に分けられる。首都であるバクーはアブシェロン地方に位置している。
アゼルバイジャンの気候
アゼルバイジャンは地形や海に近いなどの影響で、多種多様な気候特性を持っています。
大きく区分してみても、9種類程の気候がみられるようです。
春(3月~5月)
3月はまだ寒さが続きますが、大きく冷え込むといったことはないようです。
しかし、地域によっては朝と夜など寒さが厳しい時間帯もあります。
夏(6月~8月)
一般的には暑さは日本と同じくらいか、少し高い気温がみられます。
6月は、1年を通してみると降水量が多い傾向にありますが、日本程降りません。
秋(9月~11月)
この時期も日本とさほど気温は変わりませんが、1日の気温差が大きい地域もあります。
標高が高い地域などの最低気温が低い傾向にあります。
冬(12月~2月)
暑さでは日本とあまり変わりませんでしたが、寒さが厳しくなる地域が多くなります。
この時期は1年を通して最も降水量が少ない地域も多くなります。
補足とまとめ
- まとめ→アゼルバイジャンは様々な気候特性をもつ。春は朝晩の寒さが厳しい日があり、夏は日本と大きく変わらない気温。秋は1日の気温差が大きい地域があり、冬は寒さが厳しいが、降水量は少ない傾向にある。
現在のアゼルバイジャン大統領
現在のアゼルバイジャン大統領には、イルハム・アリエフさんが就任しています。
1961年(昭和36年)12月24日生まれ、アゼルバイジャンのバクー出身です。
2003年(平成15年)10月31日から大統領を務めており、現在4期目となっています。
イルハム・アリエフさんは、前大統領のヘイダル・アリエフさんの長男であり、親子で大統領を務めています。
経歴は様々あり、石油会社の副総裁や国会議員、オリンピック委員会委員長などを経験しています。
補足とまとめ
- 代→アゼルバイジャン大統領第4代。
- まとめ→2003年からイルハム・アリエフさんが就任している。
アゼルバイジャンの国章・国旗
アゼルバイジャンの国章
正確な時期は不明ですが、独立した1991年(平成3年)に、国章が制定されたと思われます。
デザインとしては火の国と呼ばれていることからも中央には火が描かれています。
水色、赤色、緑色は国旗に使用されており、国章にも反映されています。
また、八芒星は8つの部族を表しているとされます。
下に描かれているのは小麦とオークとなっており、いずれも中心的な農作物です。
アゼルバイジャンの国旗
1991年(平成3年)2月5日、国旗が制定されました。
水色、赤色、緑色を使用し、中央には三日月と、国章にもあった星が描かれています。
それぞれの色にも意味があり、水色は民族の色を表しています。
赤色は発展などの進歩、緑色はイスラム教の色を表しています。
中央の三日月もイスラム教を象徴しているとされます。
補足とまとめ
- 読み→「八芒星(はちぼうせい)」
- オーク→植物の総称であり、日本では楢(なら)などがあたる。
- まとめ→1991年に国章、国旗が制定。国章は中央から火と八芒星、水色と赤、緑が使われ、小麦とコークが描かれたデザイン。国旗は中央に三日月と八芒星、国章と同じく水色と赤、緑を使用したデザインとなる。
アゼルバイジャンのシンボルになっている鳥
アゼルバイジャンの国鳥「オジロワシ」
時期は不明ですが、アゼルバイジャンの国鳥として、オジロワシが指定されているようです。
日本を含む、ユーラシア大陸の地域などに分布しています。
オジロワシは日本では国の天然記念物に指定されています。
補足とまとめ
- 国花などその他のシンボル→資料はなく、指定されているものはないと思われる。
- まとめ→時期は不明だが、国鳥に「オジロワシ」が指定されている。
アゼルバイジャンの国歌
アゼルバイジャン共和国国歌
1991年(平成3年)にアゼルバイジャンの国歌として制定されました。
1919年(大正8年)にアフマド・ジャヴァドさんが作詞をし、作曲家のウゼイル・ハジベヨフさんによって曲が完成しました。
作られたのが過去になっていますが、これはソビエト連邦に吸収されるまで、この曲を国歌としていたからです。
アゼルバイジャン共和国として独立をした際に改めて採用された経緯があります。
ちなみに元々のタイトルは「アゼルバイジャン行進曲」となっています。
補足とまとめ
- まとめ→1991年に国歌「アゼルバイジャン共和国国歌」が制定。ソビエト連邦に吸収されるまで国歌として使用されており、これは2度目の制定となる。
アゼルバイジャンの世界遺産
城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔
2000年(平成12年)に、世界文化遺産として登録されました。
その名の通り、首都のバクーに位置しています。
その中の歴史的建造物に対して世界遺産の認定がされました。
ゾロアスター教寺院など様々な史跡が存在しており、元々はアゼルバイジャンもゾロアスター教徒が多かったようです。
歴史の中で、様々な国や民族の影響を受けて独自の景観が出来上がり、その点が評価されています。
ゴブスタンの岩絵の文化的景観
2007年(平成19年)に、世界文化遺産として登録されました。
ゴブスタンの地域に存在し、アゼルバイジャンが保護区として設定していました。
岩絵は岩の表面などに描かれた絵のことで、その数は60万点を越えるとされています。
描かれている絵も実に様々で、動物や太陽などから、狩りや踊る人たちのように生活の様子を描いたものもあります。
また、登録の名称は日本語で定まっておらず、「ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観」など、表記が異なる場合もあります。
シャキの歴史地区とハーンの宮殿
2019年(令和元年)に、世界文化遺産として登録されました。
シャキはアゼルバイジャンの北西に位置しています。
絹の産地としても栄えたこの場所は、町並みも美しく人気があります。
そして宮殿にはこの地を治めていた一族が住んでいました。
蚕の繁殖や繭の取引で築いた富を反映しているとされています。
補足とまとめ
- まとめ→アゼルバイジャンの世界遺産には、文化遺産として「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」「ゴブスタンの岩絵の文化的景観」「シャキの歴史地区とハーンの宮殿」の3件が登録されている。
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